후리가나로 읽는 일본 고전
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おんなごころのつよければ
女心の強ければ
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 女心の強ければ(おんなごころのつよければ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 47,011자 · 94화면
久しぶりに寝る二階の寝床は、なにか新鮮な感じだった。彼は腹這いになって煙草をふかした。
千代乃がまた上ってきた。お盆の上に、銚子と猪口、薬缶とコップが並べられていた。
「どちらでも、およろしい方を。」
そして眼でちらりと笑った。
「さっきね、辰さん、あれで、気を利かしたつもりなのよ。分って?」
味方があるから大丈夫だというつもりなのであろうか。けれども、長谷川はそのために却って苛ら立ちを感じた。
「おやすみなさい。」
長谷川は返事をせずに、銚子を取り上げ、コップで飲んだ。
三
柿沼治郎は三泊だけで東京へ帰って行ったが、その中二日間、彼は用件を持っていたらしく、外に出歩いたり、来客があったりした。殊に松月館主人の松木恵一とは、たいてい一緒だった。
長谷川は二階の室に引籠りがちで、仕事に専念しようとした。然し寝ころんでることが多く、とりとめもない妄想に耽っては、あとで、自ら気付いて苦笑した。
心に、隙間があったのだ。その隙間から、なまぬるい風が流れこんできて、ざわざわと、妄想をかき立てる。下品な浅間しい妄想ばかりだった。
濃霧の中を千代乃が持って来てくれたもの、鮑五つに栄螺七つ、それをみな、彼女は自分に食べさせてくれるだろうか、或るいは柿沼の食膳にも出すだろうかと、長谷川はしきりに推測してみた。