후리가나로 읽는 일본 고전
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こうじんぶつ
好人物
佐々木 邦
佐々木 邦의 好人物(こうじんぶつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,609자 · 107화면
これまでは一週間の中、南画の稽古が一回と碁の稽古が一回あった。前者は会計課長の牧野さんへ入門し、後者は同僚の関君の誘導による。その以前は尺八を嘗めていたけれど、これは安子夫人のお琴に合せるほどまで行かない中に師匠役の同僚が転任してしまったので、今はそのまゝになっている。
すべて芸事は少し目鼻がついて天狗の域に達すると、他の手ほどきをして見たくなるものらしい。この点は宗教に能く似ている。それでなければならないように思い込んで、同類を拵える為めには聊かも労力を惜しまない。しかし縁なき衆生は度し難しとあるから、自然同僚の間にお弟子さんを物色する。然ういう折から、人柄の好い千吉君ぐらい調法な男はない。
会計課長の牧野さんが竹陰と号して南画を描き、殊に竹がお得意だということは苟くも一二年勤めた社員なら皆承知する機会に行き当る。千吉君は新参でなかったから、
「しかしあの竹は橋口君の謡曲同様うっかり褒めるものじゃないよ」
という蔭口まで度々小耳に※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)んでいたのに、甚だ不覚だった。二年前誰かの送別会の席上、牧野さんは一隅に陣取って芸者の扇子に絵を描いてやっていた。