후리가나로 읽는 일본 고전
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おばけのこえ
妖怪談義
柳田 国男
柳田 国男의 妖怪談義(おばけのこえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,618자 · 16화면
かはたれ時
黄昏を雀色時ということは、誰が言い始めたか知らぬが、日本人でなければこしらえられぬ新語であった。雀の羽がどんな色をしているかなどは、知らぬ者もないようなものの、さてそれを言葉に表わそうとすると、だんだんにぼんやりして来る。これがちょうど又夕方の心持でもあった。すなわち夕方が雀の色をしているゆえに、そう言ったのでないと思われる。古くからの日本語の中にも、この心持は相応によく表われている。例えばタソガレは「誰そ彼は」であり、カハタレは「彼は誰」であった。夜の未明をシノノメといい、さては又イナノメといったのも、あるいはこれと同じことであったかも知れない。
私は今国々の言葉において、日の暮を何というかを尋ねてみようとしている。加賀と能登ではタチアイといい、熊野でマジミというなども深い意味があるらしいが、それはなお私には雀色である。信州では松本の周囲において黄昏をメソメソドキ、少し北へ行くとケソメキともいって、暗くなりかかるという動詞はケソメクである。これも感覚を語音に写す技能と言ってよいと思うが、あの地方では人が顔を合わせ難い事情などがあって、そしらぬふりをして通って行くことを、ケソケソとして行くといっている。