후리가나로 읽는 일본 고전
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うばすて
姥捨
太宰 治의 姥捨(うばすて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,853자 · 29화면
嘉七には居心地よかった。老妻が歯痛をわずらい、見かねて嘉七が、アスピリンを与えたところ、ききすぎて、てもなくとろとろ眠りこんでしまって、ふだんから老妻を可愛がっている主人は、心配そうにうろうろして、かず枝は大笑いであった。いちど、嘉七がひとり、頭をたれて宿ちかくの草むらをふらふら歩きまわって、ふと宿の玄関のほうを見たら、うす暗い玄関の階段の下の板の間に、老妻が小さくぺたんと坐ったまま、ぼんやり嘉七の姿を眺めていて、それは嘉七の貴い秘密のひとつになった。老妻といっても、四十四、五の福々しい顔の上品におっとりしたひとであった。主人は、養子らしかった。その老妻である。かず枝は、甘栗を買い求めた。嘉七はすすめて、もすこし多く買わせた。
上野駅には、ふるさとのにおいがする。誰か、郷里のひとがいないかと、嘉七には、いつもおそろしかった。わけてもその夜は、お店の手代と女中が藪入りでうろつきまわっているような身なりだったし、ずいぶん人目がはばかられた。売店で、かず枝はモダン日本の探偵小説特輯号を買い、嘉七は、ウイスキイの小瓶を買った。新潟行、十時半の汽車に乗りこんだ。