일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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こどもはかなしみをしらず

子供は悲しみを知らず

小川 未明

小川 未明의 子供は悲しみを知らず(こどもはかなしみをしらず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,134자 · 7화면

아오조라 문고

ある日、地主は、用たしでお寺のそばを通ると、ちょうど孤児たちが、庭で遊んでいました。境内には、はぎの花が盛りなばかりか、どこからともなく、もくせいの甘酸っぱいような香りがただよってきました。

一人の子が、ふいに、

――南から、南から、とんできた、きた、渡り鳥、うれしさに、楽しさに、――と、うたい始めたのです。すると、ほかの子も、手をたたいて、調子をとりました。歌うと、どの子の顔を見ても、無心で、さも楽しそうでした。

おそらく、このときの子供の心は明るく、なんの悲しみもなかったでしょう。地主は、それに誘われて、自分が子供の時分を回想しました。自分にも、こんな時代があった。いたずらをして、しかられても、すぐ悲しみを忘れて、なにを見ても楽しく、美しく、だれ彼の差別なくなつかしかったのであった。

「おしょうさんが、いわれたように、子供に罪はない。すべてが大人の責任なんだ。子供は、いつも美しいし、子供の心は、いつも朗らかだ。それを、なんと大人が、一たび道を誤ったばかりに……。」

こう感ずると、地主は、急に悪夢からさめたような気がしたのでした。同時に、目の前へ、清らかで、平らかな人として踏むべき道の開けるのを感じました。