후리가나로 읽는 일본 고전
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やもり
守宮
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 守宮(やもり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,180자 · 5화면
食物が豊富なせいか、小さな虫には見向きもしない。時には、大きい虫が来ても、捕えようともせず、数時間じっとしている。
彼は日によって、現われたり現われなかったりするが、その彼のために私は、寝る時も、そこだけ雨戸を閉め残し、二燭光の電灯をつけ放しにしておく。豊富な猟場を、夜通し彼に残しておいてやりたいのである。
私は彼を愛し初めているのであった。――電気スタンドの位置が時々変るので、その光のかげんで、私自身の姿が硝子戸に映って見え、その姿に彼の姿が重なり合うことがある。その彼に、私は親しみを覚え初めているのであった。
或る夜遅く、二時近い頃であったろうか、私は街路を歩いていた。わりに広い通りだが、へんに淋しい――それは夜更けのせいばかりでもなく、低い小さな軒並なのである。そこへ大きな建物が現われてきて、その二階の一室から、灯火がさしていた。建物の模様では病院らしく、一様に並んでる広い大きな硝子窓には、みな白いカーテンが引かれていた。その中でただ一つ、カーテンも引かずに、明るい室がある。
昼間は人家が往来の方を眺めているが、夜になると、往来が人家の方を覗き込む、と或る人は書いているが、そういうわけばかりでなく、私はへんに明るい室に気を惹かれた。