일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あんごのしんにほんちり

安吾の新日本地理

坂口 安吾

坂口 安吾의 安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,574자 · 49화면

아오조라 문고

は今の東京では第一線の旅館なのだろう。毎晩玄関前へ集ってひしめいている高級自動車の数だけでも大変なものだ。もう一ツ「時雨亭」というのへ行ったこともある。これがまた「モミヂ」に輪をかけた大邸宅で、いずれも富豪の邸宅を戦後に旅館にしたものである。

こと旅館に関する限り、東京と大阪はアベコベのようだ。江戸ッ子は保守的で渋好みであるが、そういう土地で幅をきかせそうな京家が、進歩的で、新しいもの、豪壮なものの好きな大阪で格式をもっているのは意外であった。もっとも旅館にツナガリをもつのは土地の人ではなくて旅行者だが、自他ともに許すには結局土地の性格が物を云うはずであろう。するとこういう保守的な一面も大阪にはあるのだろう。

およそ京家には戦後の変化が見られないし、戦前のモダニズムにも関係がない。水道が出たり電燈がついたりするのがフシギなぐらいで、便所は水洗式ではなく、例の関西風にフタをのッけておくという式のものだ。庭なども二十坪ぐらいの採光用の空地といった方がよいようなものがあるだけだ。

しかし、たった一ツ、時代を超越して飛びきり理にかなっているのは、ジャンジャン横丁界隈の旅館と同様に、京家でも朝食以外は出前のみで、料理人をおかないことだ。