일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あんごしたん

安吾史譚

坂口 安吾

坂口 安吾의 安吾史譚(あんごしたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,002자 · 27화면

아오조라 문고

幕府制度の欠点を知悉し、それに代るにより良き策に理論的にも実際的にも成算があって事をなした人は、勝った官軍の人々ではなく、負けた海舟ただ一人である。理を究めた確実さは彼だけにしかなかった。官軍の誰よりも段違いに幕府無き後の日本の生長に具体的な成算があった。

負けた大将だから維新後の政治に登用されなかったが、明治新政府は活気はあったが、確実さというものがない。それは海舟という理を究めた確実な識見を容れる能力のない新政府だから、当然な結果ではあった。

維新後の三十年ぐらいと、今度の敗戦後の七年とは甚だ似ているようだ。敗戦後の日本は外国の占領下だから、明治維新とは違うと考えるのは当らない。

前記明治二十年の海舟の建白書に、

「日本の政治は薩長両藩に握られ、両藩が政権を争ってるようなものでヘンポである」

とあるが、つまり薩長も実質的には占領軍だった。薩長政府から独立しなければ、日本という独立国ではなかったのである。維新後は三十余年もダラダラと占領政策がつづいていたようなもので、ただ一人幕府を投げすてた海舟だけが三十年前から一貫して幕府もなければ薩長もなく、日本という一ツの国の政治だけを考えていた。