후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごこうだん
安吾巷談
坂口 安吾의 安吾巷談(あんごこうだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,563자 · 37화면
風下の坂の上から、風上の銀座方面へ突入するのは、女づれではムリであるから、仕方なく、大迂回して、風下から銀座の真上の路へでる。眼下一帯、平地はすでに全く焼け野となって燃えおちているのである。銀座もなく糸川べりもない。そのとき八時であったが、当日の被害の九割までは、このときまでに燃えていた。鎮火は十二時ごろであったが、私が到着して後は、燃え方は緩漫であった。
火の原にかこまれた山上でも、伊東と同じく、微風が吹いているにすぎなかった。
どうして、こんな大火になったのだろう? みんながそう思うのは当然だ。
十日前に駅前の仲見世八十戸やいた時には、山上のために水利がわるく、水圧がひくくて消火作業が思うにまかせなかったからだ、という。それに対する批判の声があがっている最中であった。
今日の火事は夕方五時、まだ明るい時だ。海に面した埋立地で、交通至便の繁華街に接している。大火になる条件がないのである。
そこで、
「海水を使うとホースが錆びるからといって、消防が満々たる海を目の前に、手を拱いていた」
という怨嗟のデマが、出火まもなく、口から口へ、熱海全市を走っていた。