후리가나로 읽는 일본 고전
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
佐藤 垢石의 完本 たぬき汁(たぬきじる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,158자 · 273화면
ところが、他の連中も一人の想像に共鳴したのである。そこで、私になんとか狐肉を才覚する思案はあるまいかと相談を持ちかけるのである。しかし、これには私もちょっと当惑した。だがしばし考えてみると、先年浅間山の北麓六里ヶ原へ山女魚釣りに赴いたとき、そこの養狐場へ厄介になったことがある。その養狐場には、数百尾の銀狐がいて、主人も親切者であることを思いだした。
冬のはじめは、狐の皮を剥ぐ季節だ。次第によったならば、少々くらいの狐肉は送ってくれるかも知れないと、気がついたからすぐ浅間山麓へ手紙をだし、千円の皮を残す銀狐はさぞかし肉もおいしかろうと便りしたのであった。
私の乞いに対し、六里ヶ原の養狐場では一匹一貫目以上もあろうと思われる大ものを、しかも二頭菰包みにして送ってくれた。皮もついていれば、うまい話だがそうはいかぬ。裸の狐だ。忽ち十数人の友達が集まって、肉を刻みおよそ百匁くらいずつ竹の皮包に分けて、各々わが家へ持ち帰ったのである。
一堂に会して試食しなかったというのは、めいめい家へ持ち帰り自由に料理して食った方が、各人それぞれ異なった趣好によって、狐肉の美味の真髄を探ることができるであろうという申し合わせであったからである。