후리가나로 읽는 일본 고전
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たぬきじる
完本 たぬき汁
佐藤 垢石
佐藤 垢石의 完本 たぬき汁(たぬきじる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,158자 · 273화면
嘴の肉を、鴬と言う。これは場所柄だけに肉の量は少ないが甚だおいしい。腹壁の肉をトウトウミと言うが、これはみかわの隣という洒落らしい。腮もうまい。白く半透明で、清快な感じを持つ。腸は茶色で親指大の太さがあり、葱の株を詰めて輪切りにして食うと頗る乙だ。皮は青灰色で、腹部の方が黒いのである。骨つきは、中おちに沢山肉をつけたのを言うのであるが、随分からだが温まる。笹身は刺身にして食う。だが、ほんとうに河豚を好む人からいうと五体のいずれのところよりも味は劣ると思う。鰭は、鰭酒をつくる。昔から、河豚の鰭を焼いて酒中に投ずれば、悪酒変じて良酒になると言われているくらいであるから、よほど魔力を持っているに違いない。鰭酒の一杯は、人間の血管燗熟して妖気を発し、全身を乳湯のうちに浸けたように温気が湧いて、わが肉皮がゆるむと称されているほどだ。
兵庫県の加古郡高砂町の漁師は、なかなか河豚料理が上手だという話だが三浦半島の鴨居でも房総半島の竹岡でも、鯛釣りに行って鈎に河豚が掛かると漁師はすぐ料理して食わせる。まず、頭を向こうに向けて腹を上にし、右手に握り、糞落から庖丁を入れて下唇にかけて割き開き、腮、内臓を取り出しておいて皮を引き、肉を落とすという順序になる。