후리가나로 읽는 일본 고전
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てらだせんせいのついおく
寺田先生の追憶
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 寺田先生の追憶(てらだせんせいのついおく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,152자 · 26화면
その話は科学的研究方法の模範であり、ちょっと探偵小説風な興味もあって、非常に珍しい話なのである。
私たちも初めのうちは、まさかそんなことが分るわけもなかろうと、ぼんやり言い付けられた実験をやり始めたのであるが、暫くすると先生の快刀乱麻を断つような推理の冴えに魅せられて、夢中になってその実験に没入した。
それは本当に没入したと言って良いので、Y君も私も熱に浮かされたように、毎晩十二時すぎまで問題の飛行船の皮であるところの球皮ととり組んでいた。色々な秘密が次ぎ次ぎと見えて来た。それを先生は、まるで嚢中に物を探るようにとり出して並べて行かれた。私は、その後も、あの時ほど自分の頭の振子が最大の振幅で動いた経験を持たない。
いよいよ爆破の原因が無線発信にあったことが分ったのであるが、査問会の方は或る事情でそれをなかなか認めない。その事情というのが先生を興奮に導き、私たちを駆って原因探究の実験に熱中させる一つの要因でもあったのである。査問会の物々しい席上にも私たちまで顔を出し、最後に立会実験までもした。偉い方々を例の窮屈な実験室へ招いて、模型飛行船、といっても他愛ないものであるが、それを無線発信の際に出る小さい火花で爆発させて見せるというような騒ぎにまでなったのである。