후리가나로 읽는 일본 고전
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どんぐり
寺田寅彦随筆集 第一巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第一巻(どんぐり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,161자 · 412화면
蚊帳のすそは引きずられながらに袋になって猫のからだを包んでしまうのである。これが猫には不思議でなければならない。ともかくも普通のじゃれ方とはどうもちがう。あまりに真剣なので少しすごいような気のする事もあった。従順な特性は消えてしまって、野獣の本性があまりに明白に表われるのである。
蚊帳自身かあるいは蚊帳越しに見える人影が、猫には何か恐ろしいものに見えるのかもしれない。あるいは蚊帳の中の青ずんだ光が、森の月光に獲物をもとめて歩いた遠い祖先の本能を呼びさますのではあるまいか。もし色の違ったいろいろの蚊帳があったら試験してみたいような気もした。
じゃれる品物の中でおもしろいのは帯地を巻いておく桐の棒である。前足でころがすのはなんでもないが棒の片端をひょいと両方の前足でかかえてあと足でみごとに立ち上がる。棒が倒れるとそれを飛び越えて見向きもしないで知らん顔をしてのそのそと三四尺も歩いて行ってちょこんとすわる。そういう事をなんべんとなく繰り返すのである。どういう心持ちであるのか全く見当がつかない。
二階に籐椅子が一つ置いてある。その四本の足の下部を筋かいに連結する十字形のまん中がちょっとした棚のようになっている。