후리가나로 읽는 일본 고전
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どんぐり
寺田寅彦随筆集 第一巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第一巻(どんぐり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,161자 · 412화면
仕合わせとこれが気立てのやさしい正直もので、もっとも少しぼんやりしていて、たぬきは人に化けるものだというような事を信じていたが、とにかく忠実に病人の看護もし、しかられても腹も立てず、そして時にしくじりもやった。手水鉢を座敷のまん中で取り落として洪水を起こしたり、火燵のお下がりを入れて寝て蒲団から畳まで径一尺ほどの焼け穴をこしらえた事もあった。それにもかかわらず余は今に至るまでこの美代に対する感謝の念は薄らがぬ。
病人の容体はよいとも悪いともつかぬうちに年は容捨なく暮れてしまう。新年を迎える用意もしなければならぬが、何を買ってどうするものやらわからぬ。それでも美代が病人のさしずを聞いてそれに自分の意見を交ぜて一日忙しそうに働いていた。大晦日の夜の十二時過ぎ、障子のあんまりひどく破れているのに気がついて、外套の頭巾をひっかぶり、皿一枚をさげて森川町へ五厘の糊を買いに行ったりした。美代はこの夜三時過ぎまで結びごんにゃくをこしらえていた。
世間はめでたいお正月になって、暖かい天気が続く。病人も少しずつよくなる。風のない日は縁側の日向へ出て来て、紙の折り鶴をいくつとなくこしらえてみたり、秘蔵の人形の着物を縫うてやったり、曇った寒い日は床の中で「黒髪」