후리가나로 읽는 일본 고전
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どんぐり
寺田寅彦随筆集 第一巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第一巻(どんぐり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,161자 · 412화면
溝渠の向こう側には小規模の鉄工場らしいものの廃墟がある。長い間雨ざらしになっているらしい鉄の構造物はすっかり赤さびがして、それが青いトタン屋根と美しい配合を示している。煙突なども倒れかかったままになってなんとなく荒れ果てたながめである。この工場のために掘ったかと思われる裏のため池には掘割溝から川の水を導き入れてあった。その水門がくずれたままになっているのも画趣があった。池の対岸の石垣の上には竹やぶがあって、その中から一本の大榎がそびえているが、そのこずえの紅や黄を帯びた色彩がなんとも言われなく美しい。木の影には他の工場の倉庫らしい丹塗りの単純な建物が半面を日に照らされて輝いている。その前には廃工場のみぎわに茂った花すすきが銀のように光っている。
溝のこっちに画架をすえて対岸の榎と赤い倉庫とすすきとの三角形を主題にしてかき始めた。
かいているすぐそばには新しい木の香のする材木が積んであった。また少し離れた所には大きな土管がいくつも砂利の上にころがしてあった。私がそこへ来る前から、中学の一年か二年ぐらいと見える子供がただ一人材木の上に腰をかけていたが、私がかき始めるとそばへ来ておとなしく見ていた。