일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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えいがじだい

寺田寅彦随筆集 第二巻

寺田 寅彦

寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第二巻(えいがじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 207,099자 · 419화면

아오조라 문고

ただもししいて何か感じた事を述べよとならば、それは消化器の弱い自分にとって今夜の食卓に出されたパンが恐るべきかたいパンであったという事であると言って席についた。その夜の芥川君には先年雑司が谷の墓地で見た時のような心弱さといったようなものは見えなかった。若々しさと鋭さに緊張した顔容と話しぶりであった。しかし何かしら重い病気がこの人の肉体を内側から虫ばんでいる事はだれの目にもあまりに明白であった。「恐るべきかたいパン」、この言葉が今この追憶を書いている私の耳の底にありあり響いて聞こえる。そしてそれが今度の不慮の死に関する一つの暗示ででもあったような気がしてならない。

あの時同じ列にすわった四五人の中でもう二人は故人となった。そのもう一人は歌人のS・A氏である。

過去帳

丑女が死んだというしらせが来た。彼女は郷里の父の家に前後十五年近く勤めた老婢である。自分の高等学校在学中に初めて奉公に来て、当時から病弱であった母を助けて一家の庶務を処理した。自分が父の没後郷里の家をたたんでこの地へ引っ越す際に彼女はその郷里の海浜の村へ帰って行った。彼女の家を立てるべき弟は日露戦争で戦死したために彼女はほんとうの一人ぽっちであったので、他家に嫁した姉の女の子を養女にしてその世話をしているという事であった。