후리가나로 읽는 일본 고전
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あひるとさる
寺田寅彦随筆集 第五巻
寺田 寅彦
寺田 寅彦의 寺田寅彦随筆集 第五巻(あひるとさる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 194,515자 · 389화면
人間流に考えるとこの三匹はのんきで無神経で、つまり環境への順応が遅鈍であるのか、それともつむじ曲がりのあまのじゃくであるのかとも思われる。しかしまた考えてみると、とんぼの方向を支配する環境的因子はいろいろあるであろうから、他の多数のとんぼが感じないようなある特殊な因子に敏感な少数のものだけが大衆とはちがった行動を取っているのかもしれないと思われた。そのようなことの可能性を暗示する一つの根拠は、最大頻度方向より三十度以上の偏異を示す七匹のどれもがみんなその尾端を電線の南側に向けており、反対に北側に向けたのはただの一匹もなかったという事実である。
その翌日の正午ごろ自分たちの家の前を通っている電線に止まったとんぼを注意して見ると、やはりだいたい統計的には一定方向をむいているが、しかし、太陽に尻を向けるという仮説には全然適合しない方向を示していた。ちょうど正午であるから、たとえどちらを向いてみても目玉を照らされるのはだいたい同じだから、少々この場合には何か他の環境条件に支配されているだろうと思われた。
それから、ずっと毎日電線のとんぼのからだの向きを注意して見たが、結局彼らの体向を支配する第一因子は風であるということになった。