후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうじゅうのめがね
小笠原壱岐守
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 小笠原壱岐守(ろうじゅうのめがね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,249자 · 115화면
藩議いずれかに相まとめてお目にかけまするゆえ、今暫く御猶予願わしゅう存じまするとのことで厶ります」
「何を言うぞ! 返す返すも人を喰った老人共じゃ。武士の本懐存じておらば、三日も寝ずに論議せずとも分る事じゃ! たわけ者達めがっ。勝手にせいと申し伝えい!」
疳高く凛とした声だった。颯っと褥を蹴って立ち上ると苛立たしげに言った。
「予も眠る! 城主なぞに生れたことがくやしいわっ。予も寝るぞ! ――今宵の宿居は誰々じゃ。早う参れっ」
足取りも荒々しく消えていったあとから、宿居に当っていた近侍永井大三郎と石川六四郎がお護り申しあげるように追っていった。
平伏しつつ、濃い謎を包みつつ、見送っていた千之介が、ほっとなったように面をあげると、なぜか明るい微笑すらも泛べて、急に元気に立ち上った。無論もうお長屋に帰って、ゆるゆる一夜を明かすことが出来るのである。多々羅も林田も、やはりもう用のない身体だった。――やがて黙々と肩を並べ乍ら三つの影が城内の広場に現われた。
同時のように観音山の頂から天守をかすめて、さっとまた月光が三つの影の上にそそぎかかった。
光りは濠の水面にまでも散りこぼれて、二本松十万石の霞ヶ城は、いち面に只ひと色の青だった。