후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
正岡 容의 小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,270자 · 325화면
「お願いです、お願いでございます。私ども、子供心に覚えております。あなた様御在世のみぎりはこの三遊派、大した御全盛でございました。それが只今では御覧の通りの見るかげもない有様となっております。残念でございます私は。どうか、どうか、三遊派を、昔の……昔のように私は……」
ここ一年毎月いっぺんずつ繰り返している言葉ながらまたしてもここまで独り話してくるとき、きまって合掌しているしなやかな細い双の掌へ、はらはら涙がふりかかってくるのだった。
みだれた声は、さらにつづいた。
「戻したいのでございます。返したいのでございます、お願いです。お師匠さまどうか……どうか私の技芸上達いたしますよう。三遊派のため、立派な真打になれますよう……」
組み合わせている手と手を、いよいよキューッと固く合わせて、
「お導きなすって下さいまし」
深く深く、額がお線香とすれすれになりそうなところまで頭を下げた。そうして、いつ迄も上げなかった。
ややしばらくして、はじめて顔を上げ、ホッとしたように辺りを見回したとき、ハッキリした目鼻立ちの顔中が、しとどの涙でかがやいていた。
急いで手拭を懐中から、涙を拭いた。