후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
正岡 容의 小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,270자 · 325화면
従って、もういまの四谷の家にはおしのどんもお嫁に行ってしまっていなかったし、目っかちの雇い婆さんが一人、病人の世話をしているばかりだった。
「……」
ときどき烈しく息を吸い込んではまたフーッと吐き出す師匠の顔を見ながら、打って変って荒涼としてしまっている部屋の中を眺め廻して圓朝は、秋風荒ぶ人生終焉図の見本を目のあたり見せつけられているような気がした。お神さんなく、おしのどんなく、今や師匠はこの姿――昔ながらのものとてはあのいつかの朝自分が突き落とされた池ばかりだった。なつかしそうに圓朝は、はるかの池のおもてへ目をやった。真っ青な萍が一杯伸びて、音立ててその上を吹き渡っていく真昼の風があった。その池のへりにポカンと圓太郎が佇んでいた。ありし日の自分の姿をそこにみいだして圓朝は、何ともいえない感傷にさそわれていくことが仕方がなかった。
「……」
気配に、師匠が目を開けた。昔ギロリと睨まれたあの目とは打って変った寂しい空ろのものだった。
「ア、師匠」
思わず圓朝は声を掛けた。
「……」
しばし目を疑っているもののようだった。光りなき目がしきりに圓朝の上を、とつおいつしていた。