후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
正岡 容의 小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,270자 · 325화면
「出てえ……やっぱり俺、寄席へ出て落語家がやっててえ」
何ともいえない郷愁に似たものがヒシヒシ十重二十重に自分の心の周りを取り巻いてきた。ポトリ涙が目のふちに光った。
と、見る間にあとからあとから大粒の涙はポトポトポトポト溢れてきた。
頬へ、条して光って流れた。
「……俺、俺……」
とうとう次郎吉は洗いざらしたつんつるてんの紺絣の袖を目へ押し当てて、ヒイヒイヒイヒイ泣きじゃくりだした。
……そのころ日暮らしの里と呼ばれた日暮里はずれ、南泉寺という古寺の庭。
次郎吉は始めにもいったよう、芸名、小圓太。
音曲噺の上手、橘家圓太郎の忰として七つの年に初高座の、それから十四の今年まで、しょせんが好きで遊び半分の出たり出なかったりの勝手勤めではあったけれど、とにかく、正味五年にはなる高座暮らしをしてきたのだった。
それがなんと晴天の霹靂。
二、三日前、急に高座から引き摺り下ろされて、繁華な湯島切通しの自宅から場末も場末、こんな狐狸の棲む日暮里の南泉寺なんて荒寺の小僧にされてしまったのだ。
この寺の役僧をしている腹違いの兄玄正が闇雲に反対して芸人を止めさせ、自分の手許へ引き取ってきてしまったからだった。