후리가나로 읽는 일본 고전
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
正岡 容의 小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 163,270자 · 325화면
それも次郎吉には侘びしかった。
急いで和尚様のお居間へ入っていくと、もう誰かが運んできたのだろう、つつましくふた品ほどのお菜をのせた渋いろの塗膳を前に、角張った顔を貧血させて和尚様は、キチンと手を膝の上に、控えておられた。
「あいすみませんおそくなりまして……」
ちっとも小坊主らしくない軽いちょくな調子でいいながら、ピョコッと次郎吉はお辞儀した。
「……」
黙って和尚様はところどころヒビの入っている大きなお茶碗をヌイと差し出された。
……少しずつよそってそれを長い長いことかかって三杯。でもその三杯のすむ長い間、何ひと言和尚様は語りだされるでもなかった。すべてはただ黙々とした中に終始された。ほろ酔で阿父さんが木やりくずしか何か歌いだす我家の食膳が、そこに満ち漲る愉しい温い雰囲気がつくづくと次郎吉は恋しかった。しらぬ他国にいる寂しさにしんしんと身内の冷え返ることを感じた。
やっとお食事がおわると、
(もう片づけて)
という風に目で前のお膳を指された。
待っていましたとばかり、ピョコッとまたお辞儀をして立ち上がると、次郎吉は立ちのまま両手でお膳を持ってさっさと引き下がってきてしまった。