일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

やまぶきのはな

山吹の花

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 山吹の花(やまぶきのはな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,727자 · 22화면

아오조라 문고

それがそっくり、久子の姿ではなかったか。俗世の渦巻きに巻き込まれて沈んでしまうかも知れなかった。

田宮は倚りかかっていた樹の幹から離れ、足早に湖畔を立ち去った。湖心の眼がなにかしら怖かった。

ホテルの玄関前の広い草原を横切って行くと、澄みきった山水がさらさらと流れてる渓流に出る。その岸のほとりに、檀の大きな木が茂っていた。黄と紫とに染め分けた小さな花を一杯つけていたが、既に果実を結んでるのもあって、紅い果肉も見えていた。その最も美しそうな一枝を、田宮は折り取って、室に帰った。女中を呼んで、手頃な花瓶を借り、檀の枝を投げ入れた。

黄と紫との二色になってる小さな花の群れ、紅みの見える小さな果実、それを小枝の楕円形な葉裏に眺めると、如何にも可憐だった。田宮はそこにじっと気持ちを集めようとした。心が荒立たないように、湖心の眼が荒立たないように、何かのやさしい情緒がほしかった。

檀の花も実も葉も、なかなか萎れず、艶が褪せなかった。でも、朝夕それを眺めてるうちに、次第に見馴れて、もう一向に面白くもなくなった。丁度その時、万事を託しておいた百合子から電報が来た。