일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やまぶきのはな

山吹の花

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 山吹の花(やまぶきのはな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,727자 · 22화면

아오조라 문고

人の世の営みが、すべて微小に見えた。そしてここには、一種の哲人めいた若者がいた。

丸沼と菅沼の間、トラックの通る本道を行けば相当の距離がある。だが、近い裏道が開けていた。金精峠の麓、菅沼湖畔の山の家の所から、小舟に乗って湖を突っ切る。左手遙かに日光奥白根の秀峰を仰ぎ、右手の岬の先端に聳えてる八角堂の廃屋を眺め、湖の胴体に出て、それから南岸に上る。ここから丸沼の東岸まで、渓流沿いに急峻な坂道を下るのである。ここの所を、俗に八丁滝と呼ばれている。旧道程で八町の距離。渓流は菅沼の水が丸沼に注ぐもの。戦時中はここに小さな水力発電所があった。菅沼と丸沼との水位の差は三百メートル近くあり、その水が僅か八町の距離で流れ落ちるのだから、至る所に急湍を作り、八丁滝の名がある所以だ。

菅沼にも丸沼にも、鯉や鮒の類が住み、鱒が放流してある。鱒の養殖所は丸沼の遙か下方にあって、虹鱒と姫鱒の二種。産卵期が春と秋に分れてるので、雑種になることはない。

この放流の鱒を捕るのは、主として、菅沼の山の家の近くだった。菅沼は水深く幽寥で男性的だが、山の家の近くは、水がわりに浅く、地勢が明るく開け、餌食も多いとみえて、鱒がよく寄りつく。