후리가나로 읽는 일본 고전
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ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
中島 敦의 山月記・李陵 他九篇(ぎゅうじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,608자 · 84화면
或る時H氏と二人で道を通り掛かりにちょっとマリヤンの家に寄ったことがある。うちは他の凡ての島民の家と同じく、丸竹を並べた床が大部分で、一部だけ板の間になっている。遠慮無しに上って行くと、その板の間に小さなテーブルがあって、本が載っていた。取上げて見ると、一冊は厨川白村の『英詩選釈』で、もう一つは岩波文庫の『ロティの結婚』であった。天井に吊るされた棚には椰子バスケットが沢山並び、室内に張られた紐には簡単着の類が乱雑に掛けられ(島民は衣類をしまわないで、ありったけだらしなく干物のように引掛けておく)竹の床の下に※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)どもの鳴声が聞える。室の隅には、マリヤンの親類でもあろう、一人の女がしどけなく寝ころんでいて、私どもがはいって行くと、うさん臭そうな目を此方に向けたが、またそのまま向うへ寝返りを打ってしまった。そういう雰囲気の中で、厨川白村やピエル・ロティを見付けた時は、実際、何だかへんな気がした。少々いたましい気がしたといってもいい位である。尤も、それは、その書物に対して、いたましく感じたのか、それともマリヤンに対していたいたしく感じたのか、其処まではハッキリ判らないのだが。