후리가나로 읽는 일본 고전
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かわなみ
川波
久生 十蘭
久生 十蘭의 川波(かわなみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,022자 · 18화면
「手紙ではだめなのか」
「三池のことだから、電話にも寄りつけないような状態にしてあるのだろう。いますぐ行けば、一度くらい、逢うチャンスを掴めるだろうが、暇をおくと、どこへ隠しこんでしまうか知れたもんじゃない……辛いところだよ。クロイドン行の第一便は八時十五分、トゥルーズ行の第一便は八時二十分だ……賭ける気があるなら、賭けてみろ。明日、おれがどっちの旅客機に乗ると思うか」
独逸の旗色が悪くなると、巴里に残っていた日本人は、大使館の命令でベルリンに集結したが、二十年の一月匆々、東西から敵軍が迫ってきて、ベルリンの町のいたるところにバリケードが築かれはじめた。
三月の中旬になると、米軍の戦闘機が傍若無人に低空射撃を加えるようになり、ソ連軍はベルリンの西六十粁のオーダー河の線まで近づき、ベルリンもあぶなくなったので、南独逸のバスガスタインに移った。
瑞西領と独領の国境になっているグレゲンツから、三十メートルあるかなしの川を隔てたすぐ向うに、瑞西の町の灯が見えるのに、査証がなくて入国できない独逸やポーランドの避難民が千人ばかり、赤十字キャンプに収容されていた。