후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おびひろまで
帯広まで
林 芙美子
林 芙美子의 帯広まで(おびひろまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,656자 · 28화면
勿論、伊代もその中へ這入っていた。小さな化粧鞄だけをさげて、皆とどやどや梯子段を降りて行くと、「伊代さんと云うお方にお電話でございます」と女中が飛んで来た。
「私に?」
九太からだと心に来た。事務的に受話機を取ると、女の声で、「九太に早く帰るようにおっしゃって下さいませんでしょうか、病人が出来たもんですから……」と若い女の声がした。
「九太さん? 九太さん別に見えていませんですが……えゝ? 昨日から、そうですか、私の処にはお見えになりません。私はこれからお友達と然別の方へ参りますのですが……」
九太の細君の声に違いない。伊代達は然別の湖行きの大きいバスへ乗った。道々、九太の勤めている映画館の前を通った。自転車を引きずった小僧が、たった一人、埃っぽい絵看板を見上げている。小舎の前にはビラが散り、幟が風に鳴っている。帯広の街が小さくなると、道は柏の木の多い谷地へ這入って行った。「女でも買いにでも行ったんだわ」伊代はそう思いついた。昨夜、小僧ッ子のようなハンチングをかぶって、伊代を送って来た九太の田舎々々した様子を考えると、本当に女を買いに行ったのかも知れないと思った。