후리가나로 읽는 일본 고전
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
二葉亭 四迷의 平凡・私は懐疑派だ(へいぼん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,548자 · 161화면
人間のお糸さんは何処へか行って了って、体に俗曲の精霊が宿っている、而してお糸さんの美音を透して直接に人間と交渉している。お糸さんは今俗曲の巫女である、薩満である。平生のお糸さんは知らず、此瞬間のお糸さんはお糸さん以上である、いや、人間以上で神に近い人である。
斯う思うと、時としては斯うして人間を離れて芸術の神境に出入し得るお糸さんは尋常の人間でないように思われる。お糸さんの人と為りは知らないが、歌に於て三味線に於てお糸さんは確に一個の芸術家である、事に寄ると、芸術家と自覚せぬ芸術家である。要するに、俗物でない。
私も不肖ながら芸術家の端くれと信ずる。お糸さんの人となりは知らないでも、芸術家の心は唯芸術家のみ能く之を知る。此下宿に客多しと雖も、能くお糸さんを知る者は私の外にあるまい。私の心を解し得る者も、お糸さんの外には無い筈である……と思うと、まだ碌に物を言た事もないお糸さんだけれど、何だかお糸さんが生れぬ前からの友のように思われて、私は……ああ、私は……
五十四
私の下宿ではいつも朝飯が済んで下宿人が皆出払った跡で、緩くり掃除や雑巾掛をする事になっていた。