후리가나로 읽는 일본 고전
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あるたんぼうきしゃのはなし
平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕
平林 初之輔
平林 初之輔의 平林初之輔探偵小説選I〔論創ミステリ叢書1〕(あるたんぼうきしゃのはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,247자 · 229화면
不思議に思う人があるだろうが、そこがこちらのねらいどころなのだ。心に暗い秘密をもっている人は新聞記者にあうのを恐れる、だが恐れながらも自分の秘密がどれほど保たれているかをたしかめて安心したいという気持ちがある。俗にいう恐いもの見たさという奴だ。こちらはそこの心理をうまく利用したわけである。
僕は姑息な策を用いないで、正面から堂々と訪問の用向きを話した。というのはこういう階級の女は、いったん話がこじれだすと、てこでも動かぬようになることをよく知っていたからだ。むろん用向きといっても、ほんとうの用向きではなくて、前もってたくらんだ真っ赤な嘘だったのだが、それを、堂々と相手に話したというまでだ。
遠藤博士の胎教に関する新学説が夫人の愛児について実験されて成功したという話を博士の口から今きいてきたので、早速、その赤ちゃんの写真をとらせていただきにきたのであると僕はもっともらしくきり出したのだった。
夫人はちょっと躊躇していたが、すぐに僕の頼みをきいて、赤ちゃんを抱いたまま自分もカメラの前に座ってくれた。社の写真技師はすぐにそれをカメラにおさめた。
それがすむと僕は少しいずまいをなおして、夫人に向かった。