후리가나로 읽는 일본 고전
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あきばしょから
平野零児随想集 らいちゃん
平野 零児
平野 零児의 平野零児随想集 らいちゃん(あきばしょから)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,838자 · 48화면
実際は丹波の大江山と、篠山とはだい分離れているが世間一般は、この鬼のすんだ山奥と、山家の猿の篠山と混同している。
「君、丹波てそんなに猿がいるんかい」
真顔になって聞く人がいる。そんな時には私は、「うん、猿よりも庭に鬼の子が何匹も飼ってあるよ」と答えることにしている。
畏友尾崎士郎、井伏鱒二君なんかは、自分の郷土に対して特に愛着を強く持つ文人である。作品にも屡々扱われている。無論これはこの二作家に限ってはいない、誰しも夫々の郷土に愛着を抱かぬ人はないだろう。
私は確かに丹波の生れだ。正確にいうと、兵庫県多紀郡大山村と城北村である。篠山の城下町から、明治維新の廃藩後に俸録を離れてこの村落に散居した父の六男坊主に生れたのだが、実は生後百ヶ日の赤ん坊で、同藩の親戚の子供のない家に養子に送られ、阪神御影で育った。
爾来、それで郷里に帰省したのは、小学校の頃、夏休みに一回、実父の葬式に一回、徴兵検査に一回、ずっと後に展墓に一回、合計四回しかない。だから実際は他の人のような郷土感は稀薄である。そして戸籍上は、謄本などを取るのに面倒だから、戦前まで住んだ東京都麻布富士見町に転籍した。