후리가나로 읽는 일본 고전
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あきばしょから
平野零児随想集 らいちゃん
平野 零児
平野 零児의 平野零児随想集 らいちゃん(あきばしょから)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 21,838자 · 48화면
私が帰国して間もない頃、翁は、真剣に蒋介石を引退させ、日本で余生を送らせるよう、宗美齢を動かせることを考へ、某富豪の箱根の別荘まで用意ができていると語られたことがある。それを共同通信が知って、世界に通信を流したことがあった。
私はこんなことを着想すると直に、ともかく或る程度まで実行に移された翁は偉いと思った。決して夢想家ではなかった。
丹波篠山の猿が、世界対手に芝居のできた人は翁をおいて外にあるまい。堀内さんのような外交官とか故井上翁を始め、あるにはあるが、一寸質がちがう。
私が帰国してからの五年間だけでも、八十の老体で、印度や南方諸国、ソ連へと数回往復しても、私達が銀座を散歩する位の気軽さであったのも驚異である。亡くなった時の役職表を見ると二十を数える。その中顧問と委員が三つ、あとみな会長か理事長である。
しかもお金になるような仕事は、元来の出版関係だけである。あとはみんな持ち出しばかりだったらしい。
「爺さん、教育や平和に関することとなると、無雑作に寄附金を出すので、平凡社では頭が痛いらしい」と誰かが噂さした。
こんなおおらかな人物は、篠山はおろか日本の歴史上の人物にも珍らしいといっても過言でなかろう。