일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

まぼろしのかなた

幻の彼方

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 幻の彼方(まぼろしのかなた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,763자 · 84화면

아오조라 문고

「散歩に行ってくる。」

云い捨てて置いて、袖からつき込んだ左手でぐっと腹を押えながら、わざとゆっくり構え込んだ。金入を懐にし、煙草を袂に入れ、外套を着込み、帽子を被って、外に出た。

寒い夜だった。西の空に傾いてる月の面を掠めて、白い雲が空低くちぎれ飛んでいた。

彼は明るい大通の方へ歩いていった。風を捲き起して轟然と走り過ぎる電車の響と、何処までも続いてるレールの蒼白い輝きとが、夜更けの寒い街路に快かった。彼は真直ぐにそのレールに沿って歩み続けた。何もかも打忘れて大地の上に一人つっ立ってる気持だった。提灯をつけ大きな荷物を積んで通り過ぎた怪しい荷車が、その気持にぽつりと黒い影を落していった。

下らないことにこだわる必要はない!

それでも、寂しい町並に、一軒の閉め残った硝子器具店が、ぎらぎらした光りの乱射を投じてるのを見た時、彼はその中に石を投り込んでやりたくなった。石を拾うために屈もうとまでした。が、俄に馬鹿々々しくなった。彼はほっと大きく息をした。

やがて歩き疲れると、眼に止った相当のカフェーへはいった。五六人の客が居た。その方へ背中を向けて、ウイスキーやカクテールの杯をちびりちびりと嘗めた。