일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じゃくしゃのかて

弱者の糧

太宰 治

太宰 治의 弱者の糧(じゃくしゃのかて)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,791자 · 4화면

아오조라 문고

映画を好む人には、弱虫が多い。私にしても、心の弱っている時に、ふらと映画館に吸い込まれる。心の猛っている時には、映画なぞ見向きもしない。時間が惜しい。

何をしても不安でならぬ時には、映画館へ飛び込むと、少しホッとする。真暗いので、どんなに助かるかわからない。誰も自分に注意しない。映画館の一隅に坐っている数刻だけは、全く世間と離れている。あんな、いいところは無い。

私は、たいていの映画に泣かされる。必ず泣く、といっても過言では無い。愚作だの、傑作だのと、そんな批判の余裕を持った事が無い。観衆と共に、げらげら笑い、観衆と共に泣くのである。五年前、千葉県船橋の映画館で「新佐渡情話」という時代劇を見たが、ひどく泣いた。翌る朝、目がさめて、その映画を思い出したら、嗚咽が出た。黒川弥太郎、酒井米子、花井蘭子などの芝居であった。翌る朝、思い出して、また泣いたというのは、流石に、この映画一つだけである。どうせ、批評家に言わせると、大愚作なのだろうが、私は前後不覚に泣いたのである。あれは、よかった。なんという監督の作品だか、一切わからないけれども、あの作品の監督には、今でもお礼を言いたい気持がある。