후리가나로 읽는 일본 고전
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いようへん
影を踏まれた女
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 影を踏まれた女(いようへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,110자 · 46화면
その命日が十三夜であるので、十三夜稲荷と呼ぶことになったらしい。以前の持主の本多は先祖代々この屋敷に住んでいたのだから、幾代か前の主人の代に、こういう事件があったものと思われる。鳥居の柱に、安政三年再建と彫ってあるのをみると、安政二年の地震に倒れたのを翌年再建したのではあるまいか。
それからさかのぼって考えると、この事件はよほど遠い昔のことでなければならないと、梶井はいろいろの考証めいたことを言っていたが、僕はあまり多く耳を仮さなかった。こんなことはどうでもいいと思っていた。したがって、その黒髪や書きものが果して寺へ送られたか、あるいは焚火の灰となったか、その後の処分について別に聞いたこともなかった。
さて、これだけのことならば、単にこんな事があったという昔話に過ぎないのだが、まだその後談があるので、文明開化の僕もいささか考えさせられることになったのだ。
梶井はあまり健康な体質ではないので、学校もとかく休みがちで、僕よりも一年おくれて卒業した。それから医者になるつもりで湯島の済生学舎にはいった。そのころの済生学舎は実に盛んなもので、あの学校を卒業して今日開業している医者は全国で幾万にのぼるとかいうことだが、あのなかには放蕩者も随分いて、よし原で心中する若い男には済生学舎の学生という名をしばしば見た。