후리가나로 읽는 일본 고전
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いようへん
影を踏まれた女
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 影を踏まれた女(いようへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,110자 · 46화면
ようやく正気にかえった女房と小僧から今夜の出来事をきかされて、煙草屋の亭主も眉をよせた。
「その燈籠はまったく隣りの家へはいりましたかえ。」
たしかにはいったと二人が言うと、亭主はいよいよ顔をしかめた。その娘らしい十七八の若い女も顔の色を変えた。
「なるほど、そうかも知れません。」と、亭主はやがて言い出した。「それはきっと隣りの娘ですよ。」
女房はまた驚かされた。かれは身を固くして相手の顔を見つめていると、亭主は小声で語った。
「隣りの家は小間物屋で、主人は六年ほど前に死にまして、今では後家の女あるじで、小僧ひとりと女中一人、小体に暮らしてはいますけれど、ほかに家作なども持っていて、なかなか内福だということです。ところが、お貞さんというひとり娘……ことし十八で、わたしの家の娘とも子供のときからの遊び友達で、容貌も悪くなし、人柄も悪くない娘なのですが、半年ほど前にもこんなことがありました。
なんでも正月の暗い晩でしたが、やはり夜ふけに隣りの戸を叩く音がきこえる、わたしは眼ざといもんですから、何事かと思って起きて出ると、侍らしい人が隣りのおかみさんを呼出して何か話しているようでしたが、やがてそのまま立去ってしまったので、わたしもそのままに寝てしまいました。