후리가나로 읽는 일본 고전
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かげおとこ
影男
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 影男(かげおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 154,133자 · 310화면
仮面の中へボンベの酸素が適度に漏れているらしく、少しも息苦しくはなかった。
見かけによらず、その辺の海の底は浅かった。底の岩とすれすれに、人魚たちはかれを導いていった。
行く手には巨大な海藻の林があった。幅一尺も二尺もあるコンブに似た植物が、巨獣のたてがみのように、無数にゆらいでいた。人魚たちは、そのぬるぬるした藻の林をかきわけて進んだ。
しばらく行くと、海藻がまばらになって、向こうの見通しがきくようになったが、そこは海底の谷間とでもいうような、深いくぼみになっていた。底のほうほど暗くなって、ぼんやりとしかわからなかったが、その青い水の層を通して、世にも異様なものがながめられた。
黒い斜面の岩はだに、いくつかの巨大な花が咲いていた。それはどんな植物の本でも、一度も見たことのないような、ぶきみにも美しい桃色の巨花であった。
だんだん近づくにつれて、その桃色の花は、いよいよ巨大に見えてきた。さしわたし四メートルもあろうかと思われる奇怪な五弁の花であった。
中心のシベに当たるところに、五つの美しい顔が笑っていた。その顔はみな、例の透明なビニールの仮面をつけていたことがあとになってわかったが、遠目には、透明仮面は少しもじゃまにならないで、あからさまな五つの美女の顔が、岩はだに密着していた。