후리가나로 읽는 일본 고전
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かれはだれをころしたか
彼は誰を殺したか
浜尾 四郎
浜尾 四郎의 彼は誰を殺したか(かれはだれをころしたか)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,147자 · 27화면
而もこのある一部分には崖の上に茂る木と、海にそびえ立つ岩にかくれて一寸外から見えない個所があるのを中条はちゃんと知っていた。
水泳着一枚の吉田が足をすべらして下へ落ち、頭を割って死ぬということは決して不思議ではない。現に中条自身も危いのでずい分用心して歩いているのだ。
「よし、あしたはどうしてもやっつけてやろう!」
中条は夜の明けるまで思いつづけた。
あくる日は前日同様の快晴で、やはり暑い日だった。
水泳着一つになった中条と吉田が細い危い崖道を歩いて行く。吉田が先に中条が後から。
中条は、ここと思う所まで来てあたりを見廻した。
彼の見得る限り一人も人は居なかった。
今やろうか、今やろうかと思って彼は吉田の後姿に見入った。
この時、偶然が、中条の気持に対して、拍車の一撃を与えた。
何も知らずに先に立って歩いていた吉田が楽しげに口ぶえを吹き出した。それこそ彼が綾子とよくひく「春のソナタ」のヴァイオリンパートの一節だった。
之を耳にした刹那、中条は身慄いした。
彼はいきなり吉田の後に身を引き付けた。……
吉田がT海岸から誤って落ちて頭を粉砕されて即死したという急報が四方にとんだのはそれから間もなくだった。