후리가나로 읽는 일본 고전
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しんりしけん
心理試験
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 心理試験(しんりしけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,728자 · 46화면
彼はよく其辺を散歩することがあるのだから、当日も散歩をしたばかりだと云い抜けることが出来る。と同時に一方に於て、彼が目的の家に行く途中で、知合いの人に見られた場合(これはどうしても勘定に入れて置かねばならぬ)妙な変装をしている方がいいか、ふだんの通り正服正帽でいる方がいいか、考えて見るまでもないことだ。犯罪の時間についても待ちさえすれば都合よい夜が――斎藤も女中も不在の夜があることは分っているのに、何故彼は危険な昼間を選んだか。これも服装の場合と同じく、犯罪から不必要な秘密性を除く為だった。
併し目的の家の前に立った時だけは、流石の彼も、普通の泥棒の通りに、いや恐らく彼等以上に、ビクビクして前後左右を見廻した。老婆の家は、両隣とは生垣で境した一軒建ちで、向側には、ある富豪の邸宅の高いコンクリート塀が、ずっと一町も続いていた。淋しい屋敷町だから、昼間でも時々はまるで人通りのないことがある。蕗屋がそこへ辿りついた時も、いい鹽梅に、通りには犬の子一匹見当らなかった。彼は、普通に開けば馬鹿にひどい金属性の音のする格子戸を、ソロリソロリと少しも音を立てない様に開閉した。