후리가나로 읽는 일본 고전
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ちゅうぼく
忠僕
池谷 信三郎
池谷 信三郎의 忠僕(ちゅうぼく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,898자 · 6화면
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嘉吉は山の温泉宿の主人だった。この土地では一番の物持で、山や畑の広い地所を持っていた。山には孟宗の竹林が茂り、きのこ畑にきのこが沢山とれた。季節になると筍や竹材を積んだトラックが、街道に砂埃をあげ乍ら、七里の道を三島の町へ通って行った。
嘉吉はまだ三十をちょっと越したばかりの若い男だった。親父が死んだので、東京の或る私立大学を止めて、この村へ帰って来た。
別段にする事もなく、老人を集めては、一日、碁を打っていた。余っ程閑暇の時は、東京で病みついたトルストイの本を読んでいた。それから時々は、ぶらぶらと、近くにある世古の滝の霊場に浸かり旁々山や畠を見まわった。
嘉吉は人が好くて、大まかで、いつもにこにことしていた。小作人が、時折、畠の山葵をとって、沼津あたりからやって来る行商人に、そっと売ったりしても、めったに怒ったりすることはなかった。だから、しまりやの先代よりはずっと下の気受けがよく、雇人達は皆んなよく働いた。その度に何かと賞めてやるので、皆んなどうかして、この主人に対して忠僕となろうと心掛けていた。
ただ、久助だけは、ちっとばかり、度が過ぎやしめえか、と心配していた。