후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おもいだすかずかず
思い出すかずかず
宮本 百合子
宮本 百合子의 思い出すかずかず(おもいだすかずかず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,924자 · 10화면
朝は薄寒いようで、賑やかでも引緊った空気は、昇る太陽につれて膨み機嫌よくなって来る。手に触り体が触れるあらゆる建物の部分は、幸福に乾いてぽかぽかしている。見えない運動場の隅から響いて来るときの声、すぐ目の前で、
「おーひとおぬけ、おーふたおぬけ、ぬけた、ちょんきり、おじゃみさーあくら」
と調子をつけて唱う声々の錯綜。――
その声と光に包まれながら、自分が廊下をゆっくり、ゆっくり歩いて行く。大人のような気になり、前後左右のものを観察し、その心持を感じ、悦びは感じながらも手持ち無沙汰な有様で歩いて行く。メリンスの、雲と菊の模様のある羽織を着、処々色の褪めた紫紺の袴を穿いた自分の様子は、どんな風にその場合見えただろう。鍵の手に曲った廊下を行くと、突当りの一寸左に、弟の教室があった。
そこへ行き、中を覗いて見る。大抵の時は、白い丸い顔をした彼が誰か一人二人の友達と遊んでい、自分を見つけ、笑う。入って行って、その時分でさえ、小さく窮屈だった椅子に横にかけ、机にのしかかり、話の仲間に入る。――
そういう昼休みの時、校舎の、多分北裏にあった、狭い、荒れた花壇は自分にとって忘られないものであった。