후리가나로 읽는 일본 고전
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おもいだすこと
思い出すこと
宮本 百合子
宮本 百合子의 思い出すこと(おもいだすこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,573자 · 6화면
私は、外国の人の為には出来るだけ親切にしますから」
「――有難う……」
帽子に手をかけ、所書を貰って彼は出て行った。
「偉いことを云いますね」
男は、皆の顔をぐるりと見廻して、あまりハーティーでない笑をあげた。――
それから、幾日か経ち、八月の或る日の午後(念の為にAの日記を見たら、八月の八日、土曜日で、この日は何かの必要から博物館に行った後、と書いてある)上野の停車場に止宿している、アナンダ・クマラスワミー博士を訪問した。
新聞で、彼の来朝を知り、Aが、コロンビアの、プロフェッサー・ジャクソンの教室で紹介されたことがあるので、会ったら彼の為に何か助けられよう、と云うのであった。
彼は、印度人で、幼少の時から英国で教育され、今はボストン博物館で、東洋美術部の部長か何かをしながら、印度芸術の唯一の紹介者として世界的な人物になっているのである。
面長な、やや寥しい表情を湛えた彼が、二階の隅の、屋根の草ほか見えない小部屋に坐っているのを一覧し、自分は、彼の日本観を不安に感じた。
柔い色のオール・バックの髪や、芸術観賞家らしい眼付が、雑然とした宿屋の周囲と、如何にも不調和に見えたのである。