후리가나로 읽는 일본 고전
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おもいだすままに
思い出す儘に
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 思い出す儘に(おもいだすままに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,015자 · 11화면
斯く豪宕なる景観は、金峰山にも見られぬ程である、或は霧の間からのみ眺めた私の贔屓目かも知れぬとは思うが。
この斜面を霧の罩めた日に始めて下った折には実際困難した。何処を覗いて見ても、同じような斜面が霧の間から隠見するのみで、足の踏み出しようがない。二時間も探し廻った末に漸く倒れ朽ちた国境の標木を見出して、辛くも木賊山との鞍部に辿り着くことを得たのであった。この標木は一と握りあるかなしの細い木を三尺程に切って、側面に査何号と書し、頭に三寸許りの釘を打った杭で、凡そ三十間に一本位の割合に建ててあった。切明けの不明な処では、この標木が唯一の頼りであるから、見失わぬように注意しても、余程前に建てたものと覚しく、完全に保存されているものは少ない。中には立木を伐って代用したものもあった、それでよく間違えて釘のないのに失望したこともある。特に破風のような斜面では一本として立っているものはなく、皆風に吹き倒されるか雪に押し伏せられるかして、岩の間に朽ち残ったり、木叢の中にけし飛んだりしている、夫を探し出すのが容易でなかった。この下りで偃松の生えていることを発見したのも忘られない喜びであった。