일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おんりょうしゃくよう

怨霊借用

泉 鏡花

泉 鏡花의 怨霊借用(おんりょうしゃくよう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,803자 · 38화면

아오조라 문고

湯殿から蒸しかかる暖い霧も、そこで、さっと肩に消えて、池の欄干を伝う、緋鯉の鰭のこぼれかかる真白な足袋はだしは、素足よりなお冷い。で……霞へ渡る反橋を視れば、そこへ島田に結った初々しい魂が、我身を抜けて、うしろ向きに、気もそぞろに走る影がして、ソッと肩をすぼめたなりに、両袖を合せつつ呼んだのである。

「半助さん……」ここで踊屋台を視た、昼の姿は、鯉を遊ばせた薄もみじのさざ波であった。いまは、その跡を慕って大鯰が池から雫をひたひたと引いて襲う気勢がある。

謙斎の話は、あれからなお続いて、小一の顕われた夜泣松だが、土地の名所の一つとして、絵葉書で売るのとは場所が違う。それは港街道の路傍の小山の上に枝ぶりの佳いのを見立てたので。――真の夜泣松は、汽車から来る客たちのこの町へ入る本道に、古い石橋の際に土をあわれに装って、石地蔵が、苔蒸し、且つ砕けて十三体。それぞれに、樒、線香を手向けたのがあって、十三塚と云う……一揆の頭目でもなし、戦死をした勇士でもない。きいても気の滅入る事は、むかし大饑饉の年、近郷から、湯の煙を慕って、山谷を這出て来た老若男女の、救われずに、菜色して餓死した骨を拾い集めて葬ったので、その塚に沿った松なればこそ、夜泣松と言うのである。