후리가나로 읽는 일본 고전
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あやしのやかた
怪しの館 短編
国枝 史郎
国枝 史郎의 怪しの館 短編(あやしのやかた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,915자 · 165화면
「やれやれとんだご馳走になって俺ハアすっかり酔いましただ。どれ晩まで一休み。ごめんなんしょ、ごめんなんしょ」
こういう端から多右衛門はグーグー鼾をかくのであった。
暑い夏の日もやがて暮れ、涼風の吹く夕暮れとなった。それから間もなく夜となった。その夜が次第に更けてゆく。
帛を裂く掛け声
こうして子の刻も過ぎた時ようやく多右衛門は起き上がった。
「あ、お目覚めでございますかな」
じっとそれまで多右衛門の側にかしこまっていた弥右衛門はこうこの時声を掛けた。
「ハア、どうやら目がさめ申した。今、何時でごぜえますな?」
「丑の刻に間近うございましょうかな」
「へえもうそんなになりますかな。が、ちょうど時刻はようごわす。どれ用意をしようかな」
多右衛門は持って来た風呂敷包みを不器用の手付きで拡げたが、中には桑の木で作ったらしい手垢でよごれた半弓と征矢が三本入れてあった。
「どっこいしょ」
と掛け声と一緒に彼はヒョロヒョロと立ち上がった。雨戸を開けて中庭の方へそのままスーと消えてしまったのである。
後は森然と静かであった。弥右衛門はじっと耳を澄まして中庭の様子を聞こうとしたが何の物音も聞こえない。