후리가나로 읽는 일본 고전
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あやしのやかた
怪しの館 短編
国枝 史郎
国枝 史郎의 怪しの館 短編(あやしのやかた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 81,915자 · 165화면
その時眼前の榎の木へ火柱がヌッと立ったかと思うと四方一面深紅となった。耳を聾する落雷の音! 彼はうんと気絶したがその瞬間に一個の神将、頭は高く雲に聳え足はしっかりと土を踏み数十丈の高さに現われたが――荘厳そのもののような姿であった。
近所の農夫に助けられ、駕籠に身を乗せて家へ帰るや、彼は即座に絹に向かった。筆を呵して描き上げたのは燃え立つばかりの鍾馗である。前人未発の赤鍾馗。紅一色の鍾馗であった。
これが江戸中の評判となり彼は一朝にして有名となった。彼は初めて自信を得た。続々名作を発表した。「富士百景」「狐の嫁入り」「百人一首絵物語」「北斎漫画」「朝鮮征伐」「庭訓往来」「北斎画譜」――いずれも充分芸術的でそうして非常に独創的であった。
彼は有名にはなったけれど決して金持ちにはなれなかった。貨殖の道に疎かったからで。
彼は度々住家を変えた。彼の移転性は名高いもので一生の間に江戸市中だけで、八十回以上百回近くも転宅をしたということである。越して行く家越して行く家いずれも穢ないので有名であった。ひとつは物臭い性質から、ひとつはもちろん家賃の点から、貧家を選まざるを得なかったのである。