후리가나로 읽는 일본 고전
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きょうぞうのちち
恭三の父
加能 作次郎
加能 作次郎의 恭三の父(きょうぞうのちち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,742자 · 20화면
」
「それだけなら、おりゃ眼が見えんでも知っとるわい。先刻郵便が来たとき、何処から来たのかと郵便屋に尋ねたのじゃ、そしたら、八重さ所からと、弟様とこから來たのやと言うさかい、そんなら別に用事はないのや、はゝん、八重さなら時候の挨拶やし、弟様なら礼手紙をいくいたのやなちゅうこと位はちゃんと分っとるんじゃ。お前にそんなことを言うて貰う位なら何も読うで呉れと頼まんわい。」
「だって……」
「もう宜い、宜いとも! 明日の朝浅七に見て貰うさかい。さア寝て呉れ、大い御苦労でござった。」と皮肉に言った。
こう言われると恭三も困った。黙って寝るわけにも行かぬし、そうかと言って屈従する程淡白でもなかった。こゝで一寸気を変えて、「悪うございました。」と一言謝ってそして手紙を詳しく説明すれば、それで何の事もなく済んで了うのであることは恭三は百も承知して居たが、それを実行することが頗る困難の様であった。妙な羽目に陥って蚊にさされながら暫くモジモジして居た。
「じゃどう言うたら宜いのですか?」と仕方なしに投げだす様に言った。
「己りゃ知らんない。お前の心に聞け!」
今まで黙って居た母親は此時始めて口を出した。