후리가나로 읽는 일본 고전
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
泉 鏡花의 悪獣篇(あくじゅうへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,715자 · 73화면
」
と、空から高く呼わる声。
靄が分れて、海面に兀として聳え立った、巌つづきの見上ぐる上。草蒸す頂に人ありて、目の下に声を懸けた、樵夫と覚しき一個の親仁。面長く髪の白きが、草色の針目衣に、朽葉色の裁着穿いて、草鞋を爪反りや、巌端にちょこなんと平胡坐かいてぞいたりける。
その岩の面にひたとあてて、両手でごしごし一挺の、きらめく刃物を悠々と磨いでいたり。
磨ぎつつ、覗くように瞰下して、
「上へ来さっしゃい、上へ来さっしゃい、浪に引かれると危いわ。」
という。浪は水晶の柱のごとく、倒にほとばしって、今つッ立った廉平の頭上を飛んで、空ざまに攀ずること十丈、親仁の手許の磨ぎ汁を一洗滌、白き牡丹の散るごとく、巌角に飜って、海面へざっと引く。
「おじご、何を、何をしてござるのか。」と、廉平はわざと落着いて、下からまず声を送った。
「石鑿を研ぐよ。二つ目の浜の石屋に頼まれての、今度建立さっしゃるという、地蔵様の石を削るわ。」
「や、親仁御がな。」
「おお、此方衆はその註文のぬしじゃろ。そうかの。はて、道理こそ、婆々どもが附き纏うぞ。」
婆々と云うよ、生死を知らぬ夫人の耳に、鋭くその鑿をもって抉るがごとく響いたので、