후리가나로 읽는 일본 고전
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
泉 鏡花의 悪獣篇(あくじゅうへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,715자 · 73화면
「何が聞えるもんですか。」
「じゃあね、言いますけれど、銑さん、私がね、今、早附木を買いに入ると、誰も居ないのよ。」
「へい?」
「下さいな、下さいなッて、そういうとね。穴が開いて、こわれごわれで、鼠の家の三階建のような、取附の三段の古棚の背のね、物置みたいな暗い中から、――藻屑を曳いたかと思う、汚い服装の、小さな婆さんがね、よぼよぼと出て来たんです。
髪の毛が真白でね、かれこれ八十にもなろうかというんだけれど、その割には皺がないの、……顔に。……身体は痩せて骨ばかり、そしてね、骨が、くなくなと柔かそうに腰を曲げてさ。
天窓でものを見るてッたように、白髪を振って、ふッふッと息をして、脊の低いのが、そうやって、胸を折ったから、そこらを這うようにして店へ来るじゃありませんか。
早附木を下さいなッて、云ったけれど聞えません。もっともね、はじめから聞えないのは覚悟だというように、顔を上げてね、人の顔を視めてさ。目で承りましょうと云うんじゃないの。
お婆さん、早附木を下さい、早附木を、といった、私の唇の動くのを、熟と視めていたッけがね。
その顔を上げているのが大儀そうに、またがッくり俯向くと、白髪の中から耳の上へ、長く、干からびた腕を出したんですがね、掌が大きいの。