후리가나로 읽는 일본 고전
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おしみなくあいはうばう
惜みなく愛は奪う
有島 武郎
有島 武郎의 惜みなく愛は奪う(おしみなくあいはうばう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,397자 · 159화면
人類はここに長い経験の結果を綜合して、相共に依拠すべき範律を作り、その範律に則って自己を生活しなければならぬ。努力は実に人を石から篩い分ける大事な試金石だ。動植物にあってはこの努力という生活活動は無意識的に、若しくは苦痛なる生活の条件として履行されるだろう。然し人類は努力を単なる苦痛とのみは見ない。人類に特に発達した意識的動向なる道徳性の要求を充たすものとして感ぜられる。その動向を満足する為めに人類は道徳的努力を伴う苦痛を侵すことを意としない。この現われは人類の歴史を荘厳なものにする。
誰か智的生活の所産なる知識と道徳とを讃美しないものがあろう。それは真理に対する人類の倦むことなき精進の一路を示唆する現象だ。凡ての懐疑と凡ての破壊との間にあって、この大きな力は嘗て磨滅したことがない。かのフェニックスが火に焼かれても、再び若々しい存在に甦って、絶えず両翼を大空に向って張るように、この精進努力の生活は人類がなお地上の王なる左券として、長くこの世に栄えるだろう。
然し私はこの生活に無上の安立を得て、更に心の空しさを感ずることがないか。私は否と答えなければならない。