후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
せきべつ
惜別
太宰 治의 惜別(せきべつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,984자 · 178화면
くみし易しとしている様子で、この先生の講義の時には、何でも無い事にでもわっと笑声を挙げて囃すので教室がたいへん賑やかになるのである。最初の授業の時も、この先生が、やや猫背になって大小さまざまの本を両わきにかかえて教室にあらわれ、そのたくさんの本を教壇の机の上に高く積み上げてから、ひどくゆっくりした語調で、わたくしは、藤野厳九郎と申すもので、と言いかけたら、れいの古狸たちが、どっと笑い出したので、自分は先生を何だか気の毒に思ったくらいである。しかし、この最初の講義は、日本における解剖学の発達の歴史であって、その時、持って来られた大小さまざまの本は、昔から現代に到るまでの日本人の解剖学に関する著作であった。杉田玄白の「解体新書」や「蘭学事始」などもその中にあった。そうして、玄白たちが小塚原の刑場で罪人の屍を腑分する時の緊張などを、先生は特徴のあるゆっくりした語調で説いて聞かせたが、あの最初の講義は、自分の前途を暗示し激励してくれているようで、実に深い感銘を受けた。もう今では自分の進路は、一言で言える。支那の杉田玄白になる事だ。それだけだ。支那の杉田玄白になって、支那の維新の狼煙を挙げるのだ。